1975年8月15日、白鳥座の1等星「デネブ」のそばに突然新星が輝いた。光度は1等から0等の明るさ。輝星が二つ並んで輝く姿は何とも異常で、すぐ新星の出現と判断した。新星の独立発見である。 この日津野町の天狗高原(標高1400m)に天体観測のために出張していた私は新 ...

 クラシックギター曲に、ホセ・ブロカ作曲の「一輪の花」という佳曲があった。まだ彗星を発見していないころ高知県大豊町の「梶ケ森」という高山に登った時、水場に咲いたたった一輪の黄色い花を発見した。その孤独性と美しさに心を打たれた私は、もし彗星を発見したら、も ...

 3月30日、まさに四国地方で桜の満開の日、愛媛県との県境に近い「引地橋」に一家で出かけました。冬は大変寒い標高の高い場所で、さくらは満開一歩手前でしたが、まさに満開の桃の花と、さくらが同時に眺められるという絶景に接することができました。 それにしても日曜日 ...

 少し昔になるが、車で天文台に向かう途中の市内で、突然「むく鳥」の集団に出会った。何百羽か何千羽か知らないが、突然あたりが暗くなるほどの大群であった。鳥たちは平らになったり、縦長になったり、球形になったり、あるいは、瞬間方向を直角に変えたりして、さまざま ...

 主に戦前、NHKで活躍した名アナウンサー「和田信賢」氏について、知る人は少なくなったと思う。ニュースキャスターとして、あるいは数々の娯楽番組の司会で、独特の名調子を発揮し「先に和田なし、後に和田なし」との賞賛の言葉を浴びた。 しかし終戦後初のヘルシンキ ...

 今年は、11月から暮れの12月にかけて好天の日が多く続いた。まれに浮雲が発生しても、すぐに青空に溶け込んで消えていくという状況であった。芸西の天文台でも連日のごとく観測会が開催され、県外からも参加者があるという盛況ぶりであった。 芸西の60センチが老朽化し交 ...

 冬は大気が澄んで景色が澄明である。思わぬ落日の絶景に遭遇することがある。鏡川の橋をわたっているとき美しい落日を見た。ここは太平洋戦の終結寸前に、B-29の爆撃から逃れた河原だった。沢山の市民が火災からのがれてこの川に集結した。川も焼夷弾の油脂で一面に燃えて ...

美しかった紅葉の時期は過ぎ,銀杏の葉の美しい晩秋初冬の季節となった。この時期は空気も空も澄んで、最も好きな季節である。読書するにもいいし、じっとして物思いにふけるのもよい。20歳〜30歳のころには、いかにして新しい天体(彗星)を発見するかについて考えた。ほか ...

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