毎年9月が訪れ、天文台ドームの周辺で秋の虫が盛んにすだくようになるとハレー彗星観測劇の事が思い出される。76年の周期で、太陽系を公転する彗星の王者「ハレー彗星」は1986年に近日点を通過した。誰しも一生に一度のこの天文ショーを見ようと、大小さまざまな設備を持 ...
池谷・関彗星の音楽
1965年9月、「池谷・関彗星」を発見したころ、私は「はりまや橋」に近い「ミレナ音楽教室」に顧問として務めていた。種目はクラシックギターの指導である。天文研究とギターの演奏会という、大変な仕事を二重に抱えて苦闘していた。人間の能力を二つに分けていたので、大いな ...
クロイツ族彗星の来襲する時
”クロイツ族”なんて唱えると、なんだか怖いものの集団の様にきこえますが、そう、天界では”クロイツ族彗星”は、突然やって来る恐ろしい彗星のグループです。約1,000年ほどの周期で太陽を公転しているグループで、必ずや太陽の火の中に突入します。その彗星たちが9月に最 ...
彗星C/2017 O1の発見
このところ明るい彗星の出現がないのですが、去る7月19日、アメリカでC/2017 O1という彗星が発見されました。発見事情については「コメットハンター関勉のホームページ」に佐藤裕久さんが書いています。 今は明け方の東天に低いですが、太陽に最も近くなる10月中旬には双 ...
防災の日
今日9月1日は関東大震災の起こった日です。あの日も今日の様に、よく晴れ、暑い一日でした。天界にも何か異変がないか?と思って探すと、ある彗星が突然明るくなっているニュースがありました。 それは太陽を円形に近い軌道で回りながら、時どき謎の爆発?を起こす29P(シ ...
芸西天文台公開
夏休み最後の天文台での観測会です。親子連れが多く、約40人が集まりました。お話は土佐塾高校の岡崎講師です。始まったころは曇っていましたが、講話が終わってドームに入るころから次第に晴れてきました。今夜は旧暦の七夕の日で、ドームの真上に半月と青い織女星があ ...
南海大震災余談
1946年の南海大震災から71年が経ち、そろそろ次の地震が心配されています。約100年を周期としてやって来る南海地震は、平均で行けば後30年後、という事になります。しかし短い場合も起こりうることですから、常に万全の準備が必要です。前回は不幸なことに戦時中でした。国 ...
黒い太陽の影に
アメリカ大陸を横断する世紀の大日食は、各地で悲喜こもごも成功したようです。我々の芸西天文台でも松木、大庭の二人の講師が遠征して、幸い晴天に恵まれ、予定されていた観測スケジュールをこなしました。実は私も天文を始めるようになった動機の一つに、1948年の二つの ...