明治時代に火星運河説のローエルが日本に来たことを知って驚いた。当時の乗り物としては汽車や電車もなく、船か人力車である。そして言葉も通じない。そんな不便な日本にやってきて、一体何が目的だったろうと訝しく思う。 ローエルは主に能登半島を旅したという。その紀 ...

 「火星には謎の運河がある」これを唱え始めたのは、アメリカのローエル天文台の台長ローエル博士で、今からざっと100年くらい前の事です。ローエル天文台はアリゾナ州の砂漠に立つ天文台で、きわめて澄明な大気にめぐまれていました。しかし一方では”運河なんか見えない” ...

 7月に大接近する火星を観測していたら、太陽系最遠の惑星だった冥王星が、すぐそばに輝いていることを発見しました。画面中央の明るい星がそれで15等星です。 冥王星は1930年にアメリカ・ローウエル天文台のクライド・トンボー氏が発見したものでプルトーは日本では野口 ...

 火星が15年ぶりに大接近してきました。いま明け方の空に、まるで松明のような赤い妖し気な光で輝いています。本当の大接近は今年の7月ですが、今からしばらく天上で輝いて、人の心を引きつけるでしょう。 今から50年くらい前には、火星には人工的な運河が存在すると思われ ...

 関家に古くから伝わる「八角時計」のことを話すにあたって、夢に現れた仙人のお話を外すわけには参りますまい。それは彗星の捜索に苦闘していた若き日の1960年頃だった。幻の”セキ彗星”の発見を夢見て10年の努力を積み重ねていた頃だった。 突然夢に仙人が現れた。白衣 ...

 私の家には古くから八角時計(ボンボン時計)が時を刻んでいた。いつからか判然としないが、少なくとも私が生まれる前からあった。恐らく明治時代から時刻を告げており、優に100年の歴史がある。今も運転が続いているのである。 それは安芸市土居の野良時計製作の元となっ ...

この度、高知県安芸市土居にある「野良時計」が小惑星に命名され、国際的に”野良時計(13015)として宇宙に輝くことになりました。小惑星はハレー彗星がやってきた後の1987年に芸西天文台が発見したもので、火星と木星の間を回り、約2年ごとに地球とランデブーします。 安 ...

 4年生での音楽の時間だった。冬の日の薄暗くなった「唱歌室」で音楽を習った。岡本先生は授業の最後に、山田耕筰作曲の”砂山”をピアノを弾きながら歌って聞かせて下さった。先生は母親を失って悲しみに暮れている時期でもあった。 「先生は独りで寂しくなった時には決 ...

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