科学館が星になっているのは全国的にも珍しいと思う。恐らく高知市の科学館が唯一の存在であろう。これは芸西天文台が発見した小惑星に科学館の永遠の発展を願って命名したものである。「命名」と言っても勝手に名付けるわけにはいかない。発見者が自らスミソニアンの「小惑星命名センター」に申請して許可を受けなくてはならない。

 命名はローマ字で16文字以内という制約があり、少しはみ出したので、「KOCHIMIRAIKAGAKU」で申請した。科学館の星は数年ごとに地球に接近してくる。ゆくゆくは科学館の望遠鏡で、これをキャッチし観測会を開くという夢がある。市内での観測が難しいなら芸西が助っ人に出て、観測会を開く。これからの子供たちの希望の星となり、宇宙に輝く限り科学館は発展する。

 科学館には関が愛用した天体望遠鏡を展示してあるが、その付属品として、発見の時使用した星図や早見盤、それに”池谷・関彗星”の発見時のスケッチやメダル等も展示する。発見時に付けていた腕時計は、発見の時刻(午前4時15分)を差したまま止まっている。”1965年9月19日、午前4時15分”。その後の私の運命を決定づけた記念すべきタイムだった。

(写真は矢印の少し斜めに移動しているのが小惑星。芸西の60cm反射望遠鏡で撮影)
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