開館から5日目の7月29日に、私は科学館の中のプラネタリウムで、「池谷・関彗星を語る」と題して90分間の講演を行いました。座席は80余りですが、成人が多く、これほどまでに真剣なお客さんの眼差しを感じたことはありませんでした。
 
 天球には1965年9月19日、午前4時15分。発見時の星座がそっくりと現れました。あの時の腕時計が、発見の時刻を指したまま止まっています。シリウスが、プロキオンが、そして発見した位置の「うみへび」が懐かしい姿で輝いています。そして台風通過直後の遠い海岸からの海鳴りまでも聞こえてくる錯覚に陥りました。

(あの時だった!)天球に映った丸い視野の中に彗星が昔のままの姿で再現したのです。久しぶりに甦る感激です。プラネタリウムとはなんと凄いものか!
 半
世紀昔のあの発見の感激と情景を、ドームの中で再現してくれたのです。

(写真は高知新聞社の中屋守氏提供)
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