写真は夏の星座を代表する美しいペルセウス座の二重星団です。8月中旬に発射する流星雨の星座ですが、その中に見事な二重星団があって、有名です。望遠鏡で直接眺めても美しいのですが、写真に撮るとご覧の様に幾千万の恒星たちが密集している物凄さに、思わず息を飲みます。そして宇宙の神秘をより痛烈に感じます。

 この写真が自分で磨いた反射鏡で撮影したと言ったらびっくりされるでしょうか?そうです。口径40cmの鏡を磨いて拵えた放物面鏡による作品なのです。感光材はコダック社が天体用に開発した103aの製品名で知られる6x7cmのガラス乾板を使用して18分間ガイド撮影しました。1978年、今の芸西天文台が完成する前の個人の施設で撮影したものです。

 当時の芸西の空は暗く、7等星まで肉眼で見えました。不思議な光とされている夜半の対日照もアリアリと見えていました。1986年に76年振りに回帰したハレー彗星を日本で最初に観測できたのも、芸西の凄い星空のおかげです。そんなこととは関係なく、天文台は多くの観客で今夜も賑わっています。金星に木星に土星にそして火星と、豪華な惑星たちの布陣です。
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