”スバル”は有名な散開星団である。子供のころから、その特色のある形から親しんできたが、その名は知らなかった。長い夏が終わり、東の空にスバル星が低く昇ってくる頃になると、もう秋たけなわであり初冬である。スバルは美しいので、その姿をホタル籠に例えた人がいた。

 肉眼では六つか七つ見えるが、望遠鏡では無数である。天文台での観測会の夜、その主な観望の対象になることが多い。50倍以下の低倍率が良い。このスバルを写真に撮ると、全体がボーウとした白いガスに包まれている。
 
 添付した写真は芸西村の個人の40cm反射望遠鏡で撮影した。感光材は、コダック社の開発したガラス乾板で、特に青い色に強い103a-oという品質のものを使ったので、ガスが特に強調されて写った。主に水星用に使用していた感材で、赤に強い103a-eもある。

 40cmの反射鏡は素人が一から手で磨き上げたもので、素材は青板硝子である。最終的には回転放物面に仕上げるが、それには高い技術と経験が要る。スバルの星ぼしは見事にシャープに描かれている。もし自分で磨いた鏡で、新天体でも発見しようものなら、苦労した甲斐があったというものである。

(写真は1978年、芸西村の関観測所で撮影。15分間のタイム露出。103a-o, D-19現像)

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