長かった炎天もようやく落ち着き、秋らしい風の吹いてきた午後、いつもの鏡川畔を歩きました。忠霊塔のある土手の繁みに、何かの遺跡の石柱があるのを発見しました。「之より東六の丁場」と彫り込んであります。
 藩政時代のもので、鏡川に水害が起こった時に、作業する人たちの受け持ち範囲を示したものと思われます。台風がやってきて、洪水が起こるのは昔も今も同じことです。私が子供のころ、家のすぐ前の道路が洪水になったことがありますが、最近は堤防の補強工事で水害は少なくなりました。

 台風21号の通過した後の9月7日、芸西村の天文台で一般公開がありました。あいにくの雨天でしたが、熱心な幾組かの家族がおとずれました。雨の日は星が見られなくても、それに代わる素敵な出し物があります。珍しい幻灯機を使って、今は二度と遭遇できない数々の天体現象を披露しました。

 1933年10月。まだ写真が一般に普及していない時代の獅子座大流星群のドイツでの写真を見せました。また1986年4月。南半球のアメデ燈台の上に輝くハレー彗星の幻燈も見せました。正に”写真一枚、値千金”です。
 
 台風は去ったはずなのに、帰りは物凄い豪雨に見舞われ、道路と谷との区別が付かないほどの白一色の中を、車で徐々に下りました。参加者の心の中には、今夜の洪水の如く星を見た充実感が漲っていました。

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