昨夜は明月の見られない「中秋の名月」の日となりました。一家で高知市の有名な札所のお寺のある「五台山」の植物園に行きました。
 名月を見ながら、音楽の生演奏があるというので興味をさそわれました。演奏は、今は珍しくなった純然たるクラシックで、二人の女性の演奏家がピアノとオーボエの共演をしました。

 ピアノソロでは、ショパンの「ノクターン」が、印象に残りました。また合奏ではオーボエによる協奏曲が、華やかな演奏で沢山のお客さんがあちこち山の繁みの中で聞いていましたが、空は曇って一回もお月さんは顔を出しませんでした。
 月の名所は「桂浜」にもありますが、私は20歳の頃、一回だけ十六夜に行きました。この時は月は既に高く昇り、レコードでベートーベンの「月光のソナタ」が流されていました。海岸は物凄い人、、、、そして酒盛り。

 今は夜の世界が明るくなって、月に照らされたおぼろげな光景を味わう事が少なくなりました。昔は歌にも小説にも、詩的情緒な月光の中での様子が取り上げられたものです。私の好きな童謡に「月の砂漠」が、そしてギター伴奏の曲に「月の浜辺」があって、時々独奏しています。そう!滝廉太郎最後の作曲にも”秋の月”という名曲がありました。
  
  ♯ 光はいつも変わらぬものを
     ことさら秋の月の影は
       などか人にもの思わする
         などか人にものおもわする
           ああ鳴く虫も同じこころか
              声の悲しきー ♪

 9月は芸西村の天文台で、盛んにすだく虫の音を聞きながら、ハレー彗星を発見した月でもありました。
(写真は中秋名月の演奏会風景:清水記行氏撮影)

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