アメリカのコメットハンター”マックホルツ”は1994年以来、実に24年振りに明るい眼視的な新彗星を発見した。2018年11月2日の事で、同じ日、半日ほど遅れて日本の藤川氏と岩本氏とが四国で写真的に独立発見した。従って、新彗星は三人の連名で呼ばれることとなった。
アマチュアによる明るい発見は、1995年ごろ登場したプロによる強力な掃天、”リニア計画”や、太陽観測衛星SOHOに阻まれて、なかなか能率が挙がらず、事実上非常に困難となった。この時期にアマチュアの発見の時代は終わったとて、引き揚げて行った弱気の虫もいた。しかし熱心なコメットハンターは、いつか必ず成功の日がやってくると信じて、陰で黙々と努力を続けていたのである。
私は、アマチュアの発見は困難な中でも、チャンスは逆行の軌道を描く彗星が太陽の陰から飛び出してくる夜明け前の超低空にあると考えて、その方法を指導してきた。私の最初の発見”C/2061 T1”が全くその通りであった。そして太陽に極めて接近してくる彗星は、平常は暗いが、かなりの急勾配を持って明るくなってくる。つまり標準光度が暗くlog Rの係数が大きいのである。従って太陽のそばに顔を出した時には、小さなコメットシーカーでも発見できるほどに明るく成長しているのである。
こうなればプロもアマもない、早く発見した方に軍配が挙がるのである。今回の3人による発見は、このことを実証した、これからの観測者に勇気と自信を与える重要な、そして価値の高い発見であったと言える。このエポックとなった新彗星は、目下夜明け前の東南の超低空を運航しており、観測が困難であるが、近く芸西観測所で捉えたら、その素顔を紹介したい。今7等級であると思う。
〈写真は若き頃のドン・マックホルツと愛用の反射望遠鏡)


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アマチュアによる明るい発見は、1995年ごろ登場したプロによる強力な掃天、”リニア計画”や、太陽観測衛星SOHOに阻まれて、なかなか能率が挙がらず、事実上非常に困難となった。この時期にアマチュアの発見の時代は終わったとて、引き揚げて行った弱気の虫もいた。しかし熱心なコメットハンターは、いつか必ず成功の日がやってくると信じて、陰で黙々と努力を続けていたのである。
私は、アマチュアの発見は困難な中でも、チャンスは逆行の軌道を描く彗星が太陽の陰から飛び出してくる夜明け前の超低空にあると考えて、その方法を指導してきた。私の最初の発見”C/2061 T1”が全くその通りであった。そして太陽に極めて接近してくる彗星は、平常は暗いが、かなりの急勾配を持って明るくなってくる。つまり標準光度が暗くlog Rの係数が大きいのである。従って太陽のそばに顔を出した時には、小さなコメットシーカーでも発見できるほどに明るく成長しているのである。
こうなればプロもアマもない、早く発見した方に軍配が挙がるのである。今回の3人による発見は、このことを実証した、これからの観測者に勇気と自信を与える重要な、そして価値の高い発見であったと言える。このエポックとなった新彗星は、目下夜明け前の東南の超低空を運航しており、観測が困難であるが、近く芸西観測所で捉えたら、その素顔を紹介したい。今7等級であると思う。
〈写真は若き頃のドン・マックホルツと愛用の反射望遠鏡)


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