「オリオンがやってきた。遠く大犬が吠えている。見よ!この絢爛たる夜天の祝祭を」と、ある天文詩人が書いています。
 確かに冬の夜空を彩るオリオンほど豪華で美しい星座は他にありません。オリオン星座の”三ッ星”は、赤道の真上にあって、世界中どこでも見られることも人気のある由縁かもしれません。有名な”南十字”は、日本からは見えません。

 子供のころ、父の田舎に行っての帰り道、真っ暗なあぜ道で、赤鬼山の上に低く輝くオリオン星座を「ほら、三ツ星だよ」といって父は教えてくれました。初めて見た星座でしたが、そのあとを少し遅れて登ってくる大犬座のシリウスの青い光輝も忘れられません。
 
 写真は芸西村の天文台で撮ったオリオン星座ですが、三ツ星のすぐ左(北)に輝く一等星のベテルギウスは、とりわけ赤い色をした巨星で、いつ最後の爆発を起こしてもおかしくない状況です。いわゆる新星現象で、爆発すれば夜空はしばらく昼間の様な明るさになるでしょう。今そうした新星現象の残骸が、星雲となってあちこちに見られます。

スキャン
スキャン 1
にほんブログ村 科学ブログ 天文学・天体観測・宇宙科学へ
にほんブログ村