私の家の中に永いこと眠っていた「隕石」が目をさましました。30年ほども行方不明になっていた「高知隕石」が戸棚の片隅から出てきたのです。隕石を分析して調査した高知大学の沢村博士の研究データまで出てきたのです。写真がそれです。隕石は最大わずか1cmの世界最小と言われるものです。石鉄隕石で、わずかにニッケルも検出されました。

 1949年12月、高知市桟橋通り4丁目の民家のガラス窓を突き破って侵入してきました。夕方の暗いころで、繁華な電車通りの出来事でしたが、誰一人光や落下音を聴いた人はありませんでした。
 隕石の落下は大袈裟で、「百雷の同時に落ちるがごとき音響、、、」とか「昼間の如き明るさ、、、」とかのおっこうな表現がありますが、これは実に静かな落下であったと言わなくてはなりまさん。

 沢村博士が私に預けた石は本当に宇宙を長く旅してきたものでしょうか?本当に小惑星のかけらでしょうか?教授が亡き今確かめるすべもありませんが、綿に包まれた黒ずんだ石は、私に何かを語りかけているような気がしてなりません。隕石はしばらく芸西天文学習館に展示されることになります。

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