2019年の元旦になって、高知市の空には昔の青空が帰ってきました。お正月の間、町が活動を停止したために、普段とは違う蒼黒いような青空が展開しました。小学生のころ、冬の校庭に立ってふと仰いだ空が、青いというより黒いと思ったことがあります。それは深い宇宙の色です。そんなとき、夜は町の空でも想像を絶する様な美しい星空がありました。戦前の天文家たちは、そのような理想的な星空の下で、新しい星を求めて観測していたのです。

 幼いころ見たあの素晴らしい青空を再び体験できたのは、2000年のハワイ島、マウナケアの星空でした。標高4,200mの空に輝く星空は、本当に宇宙船に乗って名もない天体にやってきて眺めた星空のようでした。そして1974年、それまで観測していた高知市から東40kmの、芸西村に移ってからの星空も、驚異的な美しさでした。その空が、おびただしい小惑星の発見につながっていったのです。

(写真は2019年元日に見た高知市上町でのすばる星団です)
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