私は自宅3階の屋上から雲を見渡すのが好きである。夏から秋にかけて、そして冬でも様々な形をして雲が輝きながら去来する。複雑なサバ雲が多いが、中には恐竜の形をしてみたり、ある時には日本列島そっくりの白い雲が棚引いた。北海道の形や、四国までついているのである。

 今でも天体を観察するためによく空を見るが、戦時中は毎日のように空を仰いだ。日本を空爆するためのB-29に注意していたからである。高空を飛ぶ飛行機は、まるでアルプスの雪山を仰ぐように美しかった。

 忘れられないのは1945年の7月七夕の夜、防空壕から仰いだ星空だった。市街は戦中であった。しかし夜空には平和な星空があった。高知市が大空襲にあった晩の平和な星空と美しい雲は忘れられない。

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