ある日薬局に行っていたら「ゼム」という名の、何かの薬が置いてあるのに気づきました。「ゼム」??どこかで聞いたことのある薬だと思って、考えていたら浮かびました!それは1910年のハレー彗星の大接近の時、売り出された鎮静剤であったことが分かりました。「ハレー彗星との衝突の不安から解消される薬」として明治43年5月20日の東京朝日新聞に広告が出ていました。なんと109年昔のはなしです。

 1910年の5月中旬、ハレー彗星は太陽面を通過し、その時尾は太陽から1億5千万キロ離れた地球に達したと思われます。当時は様々な憶測があって、彗星の尾は有毒な青酸ガスで出来ているので、人類は絶滅するというものでした。しかし実際には何も起こらず、その霊薬ゼムが売れたどうかもわかりません。何か事件が起こるとそれに便乗して金儲けしようという精神は昔も今も変わらないようです。

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