このところ毎日雨が降っています。天文家にとって一番嫌な季節です。雲のあちら側には、夏の素晴らしい”天の川”が展開している筈です。しかし梅雨前線は次第に北上しており、7月早々からカラリと晴れる可能性が出てきました。もし梅雨明けとしたら、例年にない異常な早さで ...
2017年06月
関製紙工場の秘密
勤労奉仕の現場から、急遽電車を利用して家に帰った私を待ち受けていたのは母でした。「お前さん、うちに爆弾が落ちたよ」と蒼白な顔をして語りました。しかし上町二丁目の我が家は立派に残っています。落ちたのは住宅に隣接した北側の製紙工場の方でした。私の家は代々が紙 ...
学徒動員の頃
1945年(終戦の年)の夏は好天の日が続きました。郡部に勤労奉仕に行っても雨にあった記憶がほとんどありませんでした。確か6月の中旬でした。例によって高知市の東の介良の山で軍事作業をやっていると、B-29の爆音が響いてきました。音に敏感にになっていた我々はすぐ大空を ...
やまももの味
芸西天文台の丘からの眺めです。お天気の良い日には青い太平洋の海が見えます。反射望遠鏡の入っている白いドームの周りには多くの雑木がありますが、6月になるとドームの片隅にある野生の「やまももの木」が赤い実をつけます。一つちぎって口に入れると、まだ酸っぱい味です ...
芸西天文台の落日と蜃気楼
土佐湾では時々「だるま太陽」が見られることで有名ですが、ここ芸西天文台では南は太平洋が見えるものの、西は山ですから見られません。しかし珍しい夕日が見られ、時どき「幻日」や「蜃気楼」の疑似現象が見えることがあります。写真は西の手結山に沈む夕日です。この遥か ...
対日照謎の光
高知市上町から天文台が安芸郡芸西村に移ってから、夜半の天頂付近に対日照は毎夜の如く謎の光芒をみせていました。つまり太陽を背にして正反対側の天空で、もしそこに天の川が無ければはっきり見ることができます。写真は1995年の1月に撮影されたもので、丁度黄道上にある牡 ...
関観測所(370)
芸西天文台は70cm反射望遠鏡に代表されていますが、実はこの6mドームの南側に「関観測所」があって、60cmが出来るまで、ここで観測していました。主力望遠鏡は40cmF5の自作の反射望遠鏡でした。ここでは45P「本田・ムルコス・パジュサコバ彗星」他5個の周期彗星の再発見の ...
フランクチャンピオンの碑
今からざっと100年昔の珍しい出来事です。私は散歩のコースにある鏡川のほとりにひっそりと立っている石碑の前で足を停めます。そこには「フランクチャンピオンの碑」と書かれた碑(お墓)があって、いつも地元の人が花壇に美しい花を飾っています。「チャンピオン」とはアメ ...
浦島太郎の海亀
これは楽しいロマンです。高知市の中央を流れる鏡川のほとりに山内容堂公を祭った神社があります。私は朝の散歩の時、よくこの付近を通るのですが、ある日、参道に「亀石」という珍しい石が安置されているのに気が付きました。まるで海亀の化石かと疑うほどに良く出来ており ...
気象予報士とあまがえる
今年は6月早々に気象庁から入梅が発表されましたが、ここ四国地方では雨はほとんど降らず好天の日がつづいています。高知県では、昔は10日過ぎに梅雨に入ることが多かったように思います。まだ梅雨前線は南にあるようです。まだ梅雨入り早いな?と、素人意見をしていました ...