2017年09月

 1985年12月、武家望遠鏡による、ハレー彗星の観測会で観た第二のコマは分裂核だろうという事になった。写真でも分かるように分裂核から強い尾が流れ出ていた。しかし第二核らしい物体はその後の観測で確認できなかった。”容堂公のコブ”は僅か1日余で消え去ったのである。 ...

 山内家に伝わる天体望遠鏡で、実際の宇宙をのぞいてみたかった。今から200年も昔に造られたレンが、、どのような天体を見せてくれるのか?しかし山内家に伝わる宝物を簡単に持ち出すわけにはいかなかった。ところが一つのチャンスが訪れた。宝物館の管理人が芸西天文台の講 ...

 土佐24万石、最後の殿様である山内容堂公の宝物館に、珍しく天体望遠鏡が保存されていた。口径は60mmくらいで、鏡筒は木製で美しいこげ茶色の漆塗りである。それに古典的な形をした卓上三脚の形は、どう見ても日本風であるが、真鍮製の金属部にローマ字で「シュナイダー ...

 1986年4月、南下して行ったハレー彗星を追って南半球にやってきた。ニューカレドニアの首都、ヌーメアの街から西に約30km、アメデ島である。小さな孤島には世界一の美しさと高さを誇る灯台がある。ナポレオン三世が建てたという灯台は、19世紀には南半球で一番高い建造物で ...

 リーン、リーン、チンチロリン、ズイーチョン、ガチャ、ガチャ、ガチャ。盛んに鳴く虫の音の中に埋もれるように天文台のドームがあった。1984年9月のある日、芸西天文台にはNHK,東京朝日の報道関係と、一般の市民が数名集まっていた。60cm反射望遠鏡は、正確にハレー彗星の ...

 毎年9月が訪れ、天文台ドームの周辺で秋の虫が盛んにすだくようになるとハレー彗星観測劇の事が思い出される。76年の周期で、太陽系を公転する彗星の王者「ハレー彗星」は1986年に近日点を通過した。誰しも一生に一度のこの天文ショーを見ようと、大小さまざまな設備を持 ...

1965年9月、「池谷・関彗星」を発見したころ、私は「はりまや橋」に近い「ミレナ音楽教室」に顧問として務めていた。種目はクラシックギターの指導である。天文研究とギターの演奏会という、大変な仕事を二重に抱えて苦闘していた。人間の能力を二つに分けていたので、大いな ...

”クロイツ族”なんて唱えると、なんだか怖いものの集団の様にきこえますが、そう、天界では”クロイツ族彗星”は、突然やって来る恐ろしい彗星のグループです。約1,000年ほどの周期で太陽を公転しているグループで、必ずや太陽の火の中に突入します。その彗星たちが9月に最 ...

 このところ明るい彗星の出現がないのですが、去る7月19日、アメリカでC/2017 O1という彗星が発見されました。発見事情については「コメットハンター関勉のホームページ」に佐藤裕久さんが書いています。 今は明け方の東天に低いですが、太陽に最も近くなる10月中旬には双 ...

 今日9月1日は関東大震災の起こった日です。あの日も今日の様に、よく晴れ、暑い一日でした。天界にも何か異変がないか?と思って探すと、ある彗星が突然明るくなっているニュースがありました。 それは太陽を円形に近い軌道で回りながら、時どき謎の爆発?を起こす29P(シ ...

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