2017年10月

 まる三日を要して、軌道を計算した結果は次の通りです。彗星の近日点通過は1961年10月10日の24時(世界時)で、その5時間後に高知市で発見していることが判明しました。彗星はその後、どんどんと地球に接近して、11月15日には地球に0.1天文単位まで接近することが分かった ...

 1961年10月11日(日本時間)に発見された”セキ彗星”は、その翌日、先輩たる倉敷天文台の本田実氏によって確認されました。直ちに東京天文台から世界の天文電報中央局のある、デンマークのコペンハーゲン天文台に打電されたのですが、彗星の動きが遅遅として進まぬのです ...

 関彗星(1961T1)は、高知市での発見の翌日、倉敷市の本田実氏によって確認されました。よって”Comet Seki"としてコペンハーゲン天文台に通達されたのですが、高知市での発見位置と、翌日の倉敷市での確認位置が同じで、彗星は全く移動していないように思われました。そし ...

10月8日、孫娘の通う高知市の附属小学校で恒例の運動会が開かれました。澄み切った青空に浸み渉って行く大声援。やはり運動会は秋のものだと思いました。まだ紅葉していないすがすがしい樹木の空に拡がる碧空。ふと彗星を発見した日も、同じような日本晴れであったことを思い ...

 オリオン星座はわたしの好きな星座の一つです。秋から初冬にかけて、東から登って来る姿は美しく、また赤道上にあるので世界中どこからでも眺めることができます。よく均整の取れた三ツ星に、北に赤いベテルギウス。南に青いリゲルと、輝く姿は天下逸品の美しさです。子供 ...

 今日10月6日は私が初めて彗星なるものを発見した記念の日です。その名は「クロムメリン彗星」。クロムメリン彗星誕生のいきさつは複雑で省略しますが、要するにイギリスのクロムメリン博士が、1928年に日本の山崎正光氏と南アのホルベスさんが発見した彗星が、実は昔も出現 ...

 C/2017 O1とは、この7月アメリカのオハイオ州立大学にあるASAS-SNチームが発見した彗星ですが、最初近日点を通る10月中旬には7~8等星になると、期待されていましたが、10月4日の朝、関が芸西天文台で観測したところ、それほど明るくなっておらず9等星です。目の良い人なら ...

 天界の中で、すばる星団ほど美しいものはない。子供のころ、長い夏が過ぎ、そして短い秋が終わる頃、いつも東の空に輝くスバル(プレヤデス星団)をみた。それはまるで蛍かごでも見るように美しく印象的であったが、星の名は知らなかった。いま芸西天文台で観測していると ...

 毎年、秋がやってきて、澄んだ青空が続くようになると、初めて彗星を発見したあの頃の感興を思い起こします。それは1956年の10月6日の朝でした。午前4時。東の空を登ってきた「しし座」を捜索中、獅子の後ろ足に当たる場所に、突然10等級の彗星を発見しました。これは1928 ...

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