2018年10月

 秋晴れの良い季節になりました。夜は、冬の近い豪華な星座が見え始めます。こんな頃、星の美しい高知県の西部で、天文講演会が開けることを嬉しく思っています。講師は元、国立天文台の宮地竹史氏と私です。場所は高知県で一番星の美しいところに立つ天文台の宿「星羅四万 ...

 良く晴れた10月も終わりの午後、高知市内のあるデパートの屋上に上がりました。北に正連寺高原の山脈が連なって見えます。池谷・関彗星が輝いたあの頃も、今日の青空のように美しい晴天がつづいたのでした。 1965年10月21日。近日点を無事通過した彗星は、暁の空に姿を現 ...

 秋10月は彗星発見の季節です。 1956年の10月6日、周期27年のクロムメリン彗星を発見した時、観測所のそばに乱れ咲いていたコスモスの赤い花びらを、オーバーコートの胸のポケットにさして観測しました。 そして1965年10月21日、”イケヤ・セキ彗星”が太陽に突入した日に ...

 前にHPで紹介した彗星ですが、少し暗くなって、いま大犬座のシリウスの東を南下しています。10等級ですが、少し尾を流しているのが分かります。 芸西の70cm反射望遠鏡はカセグレン式ですから、背面から見た画像になっています。従って尾は西に流れているわけです。(写真 ...

 10月20日、21日と秋晴れの好天が続きました。20日には夜遅く月が沈んでから、彗星を観察しました。比較的明るい彗星が多いですが、肉眼で見えるものはありません。目下接近中のウィルタネン周期彗星に期待しましょう。12月中旬には、地球に0.1天文単位以内に接近して、5等 ...

 二日間、雲一つない完璧な秋空が続いたと思っていたら、今日22日には夕刻に雲が出て、秋独特の黄色い輝きとなりました。 太陽はキラキラとまばゆく輝き、まるで恐竜の口のような恰好をした雲が静かに北に流れていきます。高空に白い飛行雲も見えます。 私の祖父は、製紙 ...

 1960年に我が家の屋上に、物干し兼用として設立された天文台は、1970年の「スズキ・サトウ・セキ彗星」が、最後の発見となった。1970年秋も深まった10月20日の事である。このころ「アベ彗星」というのが夕方の西南天に明るく見えていた。私はその彗星の観測を兼ねて、西南 ...

 「関スイセイ発見」の電報は、東京天文台から、その日のうちに日本全国の天文台や研究機関に転電された。電報を受け取った倉敷天文台の本田実氏は、それを手にしたまま、じっと考え込んでいた。12年前に高知県の高校生から手紙を受け取った。その人は確かに”セキ〟といっ ...

 1961年10月11日午前5時。薄明の押し寄せてくる夜明け前の東天しし座の一角に、彗星らしい光芒を発見した。ここには星団や星雲はないはずだ。1950年以来の長い観測の経験がそれを証明していた。しからば既知の彗星であろうか? 期待と不安の渦巻く中、私はその怪しい天体に ...

もう今から30年も昔になる。森本紅玉さんという夫人が突然訪ねてきた。知人ではないが、その頃、私は地方の新聞に星の話を連載していた関係で、何か質問があって尋ねて来られたと思う。森本さんは自称「作家」であるという事であったが、私は彼女の活動は知らなかった。 要 ...

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