2019年01月

 マースデン氏やホイップル博士など、アメリカを代表する彗星の研究者のなかにエバハート博士がいた。彼は碩学であるが、珍しく彗星捜索に興味を持ち、特に19世紀に活躍したバーナード博士の多くの発見を検証した。そして独自の方法で彗星の捜索を開始した。 エバハートの ...

 コメットハンターとは彗星を捕まえる人のことである。欧米には昔からコメットハンターがいて、それぞれ意匠を凝らした望遠鏡で、彗星をキャッチしてきた。永い歴史の中には奇特な人がいて財産を天文学会に寄付して賞金の制度をこしらえた。時代にもよるが、彗星を複数見つ ...

 写真はアメリカの有名なコメットハンター「マック・ホルツ」と、その望遠鏡です。黒い眼帯をしているのは、片目で覗くために必要のない眼をふさいでいるもので、片目をつむると見え具合が悪いからです。両眼をカッと見開いて、どんな微細な天体でも見えるようにします。  ...

 私は自宅3階の屋上から雲を見渡すのが好きである。夏から秋にかけて、そして冬でも様々な形をして雲が輝きながら去来する。複雑なサバ雲が多いが、中には恐竜の形をしてみたり、ある時には日本列島そっくりの白い雲が棚引いた。北海道の形や、四国までついているのである。 ...

 写真は我々太陽系から約40億光年離れたクジラ座の一角にあるAbell 370と呼ばれている銀河群です。これらは二つの巨大な楕円銀河によって支配されていると言われています。ここに見えている小さな米粒の様な形をした天体は、ほとんどが銀河宇宙で、約2,000億の星(太陽)の ...

 先に奇怪なガス星雲「馬首星雲」を出しましたが、今回は北アメリカの大陸そっくりの白鳥座にあるガス星雲の姿をお目にかけます。これらのガス星雲は、非常に広い面積を占めており、それらの多くがパロマー山の天文台の122cmのシュミットカメラによって観測されました。 パ ...

 冬の夜空はオリオン星座の天下です。オリオン星座はガス星雲に包まれた星座で、有名なM42は沢山の生まれたばかりの恒星を抱えていると言われています。今日紹介するのは黒い暗黒星雲の一種で、赤いガス星雲の中に、まるで馬の首のような奇怪な影を落としています。これはオ ...

ごく最近、国際天文学連合の発行する電子版に奇妙な天体が掲載されました。ハワイのマウナケアにある「カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡」が捉えたもので、実際にはその前後に各地で(日本でも)確認されました。 しかしこれは(6478)という番号のついている小惑星で、それが ...

 家に近い鏡川のほとりを散歩していると、冬ならではの美しい光景に出会います。昔小学生のころ、いつも仰いでいた校庭のせんだんの実、そのせんだんの木は数十年の歳月を経て、鏡川の土手にありました。その時見た青い深い空の色は今も残っていました。   それは太平洋 ...

 2019年の元旦になって、高知市の空には昔の青空が帰ってきました。お正月の間、町が活動を停止したために、普段とは違う蒼黒いような青空が展開しました。小学生のころ、冬の校庭に立ってふと仰いだ空が、青いというより黒いと思ったことがあります。それは深い宇宙の色で ...

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