2020年12月

 この12月の中旬には「ふたご座流星群」が活動します。流れ星がふたご座の方角から飛んでくるように見えますから、その呼び名があります。夏8月の「ペルセウス座流星群」と並んで、最も顕著な出現を見せます。ペルセウス座流星は、小さな流星が多いのにくらべて、このふた ...

 まだ彗星を発見していない頃の私は、音楽好きであった。なかでもクラシックギターに熱中して1日の大半を練習に没頭した。スペインのターレガや、A.セゴヴィアが研究の目標であった。1959年、A.セゴビアの演奏会を大阪のフェスティバルホールで聞くまでは全くの自己流で演 ...

 今年で創立100周年を迎える「東亜天文学会」の機関紙「天界」の12月号が発行されました。表紙には今15年振りの大接近をして、去りゆく火星の見事な写真が載せられています。惑星の写真は非常に難しく、空気の動揺で常に揺れていますから、長時間露出すると極めて不鮮明な写 ...

 地方紙を見ていたら、今から遠く1951年に高知市の中央公民館でオペラ歌手下八川圭介氏の独唱会が開かれたことが出ていた。実は私もその時の聴衆の一人だった。公民館は狭く、音楽堂ではないので音響効果も悪かった。それにも増して聴衆のマナーもいまいちで、コンクリート ...

 写真を見るとなんだかUFOの格納庫のようにみえますが、この野原のなかに立つ奇妙なドームは、実は本田実氏の天文台です。 鳥取県の一農家に生まれた本田氏は根っからの天文好きでした。子供の頃、先輩の神田茂氏の書いた「彗星の話」という本に「彗星は素人でも発見できる ...

 高知市で科学に関する展示会があったとき、珍しくも「高知隕石」の資料が公開されていた。実物の隕石と、それが窓ガラスを打ち抜いて侵入してきた時の窓ガラスが、額に収まって展示されていた。無論それは、本物であることに間違いなかった。ここで私がふと疑問に思ったこ ...

 終戦直後の1946年晩秋、小さな一個の隕石がここ高知市に落下した。落下したのは有名なはりまや橋から南に約1kmの、桟橋通りの民家だった。静かな夜更けの二階の座敷で二人の住人が将棋を打っていたところ、突然「パチン」という物音がして、ガラス窓を打ち破った小石が畳に ...

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