2022年03月

 昔の天文に関する珍しい絵図を見ていると、大彗星が長い尾を曳いて天を圧し、その下で多くの人が空を仰いで驚いている様子が描かれている。これらの多くは大昔から、76年ほどの周期で太陽を回るハレー彗星であると思われるが、なかにはハレー彗星も及ばない巨大な彗星が描 ...

 やや暖かくなりました。久し振りに高知市の中央「農人町」を通りました。水路の両岸には桜が満開となっていました。多くの船が浮かんでいます。水の都ベネチアを思わす風景ですが、この水路は浦戸湾に通じていて、昔は、ここから大阪方面への船が出ていました。桂浜方面へ ...

 今から30年以上昔の芸西の夜空である。スバルの見える秋の夜空にボーッと円形の淡い光が立ち込めている。これはお天気の良い晩なら毎日のように見られた対日照の謎の光である。朝夕の黄道光よりかなり暗く、冬の天の川の最も暗い部分に相当する。位置は太陽を背にした真夜 ...

 1966年に出版された本です。それから50年以上経って、高知新聞社の好意で再版されましたが1500冊は間もなく売り切れました。いま急遽増刷中で3月末から発売されます。あらたに「全国学校図書選定」の看板が付きました。 多くの人によって校正され、「あとがき」が少し長く ...

 よく晴れた鏡川のほとりを散歩してみました。 やはり春は花ですね。桜はまだ早いのですが、至る所に赤い桃の花や黄色いランの花が咲き誇っていました。 鏡川の穏やかな水面には至るところに鴨の群れです。すいすいと波紋を立てて泳いでいます。しかし、この群れから離れ ...

 1965年10月21日は朝から見事に晴れた。この日は太陽を掠める彗星群の一つ「池谷・関彗星」が近日点を通過する日だった。それは正午ごろで、その距離は太陽の中心から0.006天文単位。マスコミの発表によると、太陽の表面からわずか3万キロであった。 朝から雲一つない快晴 ...

 早春の、西空に「黄道光」の良く輝く時期がやってきた。日本では古く1853年にペルーが浦賀にやってきた時、船の上から、その珍らしい光芒を発見してスケッチを残した。明治の御代は空が暗かったので、淡い黄道光も驚くほどの明るさで、暮れたばかりの西空に君臨した。その ...

 永いこと天体観測をやっていると、いろんな珍らしい天体現象に遭遇するものです。「池谷・関彗星」を発見して4年後の1969年4月19日、自宅中庭の「物干し天文台」に上がってみると、夕空に三日月がこっとりと、スバル星団の中に入っていました。急いで35mmカメラを取り出し ...

 新しく発見された25P/neujmin彗星は、同彗星の確認かと思われていたが、軌道要素が完全に一致せず別ものではないか?と考えられるようになった。下記の如く軌道要素にはかなりの差がみとめられ新しく70P/Kojima (1971 Y1)として登録された。  25D/Neujmin(2) ...

 天体観測用の反射鏡を磨くことは、遠く戦前からの日本の伝統であった。大正年代には京都の中村要氏やアメリカに留学して天文学を学んだ高知県出身の山崎正光氏らがその先覚者であった。戦後、九州の星野次郎氏や愛知県の小嶋信久氏らを中心に沢山の人が後を追った。 反射 ...

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