昔NHKのラジオ歌謡に「夕月の唄」というのがあった。まだ暮れ染めぬ夕闇の空に、まるで爪で跡を付けたような細い月が浮かんでいた。季節は秋なのか冬なのか、今の喧噪の世の中では考えられない、町の空には静寂があった。じっと三日月を眺めていると、抒情的な詩が浮か ...
2022年12月
惑星たちの夕べ
去る12月22日は、芸西天文台の観測会の日でした。ざっと30名の観客を入れて、主に太陽系の惑星たちを観測しました。 夕方、、東方最大離角の水星と、金星を肉眼で観察し、続いて夜半の土星や木星、火星そして天王星や海王星を望遠鏡で観察しました。考えて見ると今夜は太 ...
南国も雪景色
昨夜は快晴の下、芸西村の天文台で観測会があって、満天の星空をたのしみました。中国人の団体の見学者(明徳高校)もあって、今接近中の火星や、木星のほかに、遠くの銀河も見ました。予報では、曇りや雨の予報でしたが、天気予報というものは昔から当たりにくいもの、少 ...
南海大地震の星
今日12月21日は1946年の南海大地震が起こってから76年になる。 その頃、中学生だった私は、近所のクラスメートを迎えて徹夜で鉱石ラジオの組み立てに熱中していた。戦時中はテレビは無く、ラジオが唯一のニュースの源だった。それも高知の第1放送しか入らなかった。 ...
寒波襲来
このところ、今冬最大の寒波がやって来て殊のほか寒い日が続いた。気温が氷点下になると、観測は無論、室内にいても仕事が著しく困難になる。私が彗星の捜索をはじめた1950年代は寒かった。夕方から水道は凍り始め、夜中から、早暁にかけてはマイナス7度にもなる日が2〜3 ...
☆☆コメットシーカーと私(6)☆☆
☆☆コメットシーカーと私(6)☆☆ 山崎式コメットシーカー こんな奇妙なコメットシーカーは見たことが無い。何しろ立ったままアイピースに目を当て、少しずつ足の位置を変えて行くだけで、全天が楽に掃天できる。これを発明したのは、高知県佐川町出身の山崎正光氏であっ ...
☆☆コメットシーカーと私(5)☆☆
☆☆コメットシーカーと私(5)☆☆ペルチャー彗星 20世紀の初めごろから活躍し、10個以上の新彗星を発見したアメリカのペルチャーは、代表的なコメットハンターだった。1950年にこぐま座の中で10等級の彗星を発見した時、駆け出しだった私も10cmの反射望遠鏡で発見したが、 ...
☆☆コメットシーカーと私(4)☆☆
☆☆コメットシーカーと私(4)☆☆ 理想の双眼鏡が台頭 1950年から、約10年間にわたって、たくさんの眼視的新彗星を発見して世界中の天文家を驚かせた、当時のチェコ-スロヴァキアの、スカルナテ・プレソ天文台は1400mと言う標高の高い山上で、ムルコス氏やパドゥシャコ ...
晩秋初冬の散歩
晩秋と言っても今は完全な冬です。例年に比べて暖かく、散歩するのにはもってこいです。自宅の周辺の鏡川の沿道を、カメラを持って珍しい風景を撮影しながら歩いています。3kmくらいの道のりですが、晩秋のいろんな風景に出遭います。そう!「柿の秋」ですね。 しかし歩 ...
☆☆コメットシーカーと私(3)☆☆
☆☆コメットシーカーと私(3)☆☆ シーソータイプの望遠鏡 前回、写真で紹介した私の自作第2の望遠鏡は「シーソータイプ」と呼ばれ、一時期大流行した。何しろチューブレスで、工作が簡単だったからである。 虫メガネのレンズではものたりなくなって、コメットシーカ ...