1966年、初めて出版したノンフィクション「未知の星を求めて」には様々なエピソードが発生した。地元の「高知新聞」に連載中から多くの反響があった。県内に住む若い女性の手紙には、
「もし私が人生でつまずく様なことがあったら、もう一度この本を読み返してみたい、、、」と言う感想を寄せてきた。拙著「未知の星を求めて」は天文書というより、星を探求して生きた一青年の人生読本でもあったのだ。全国から寄せられた手紙には、感動するものが多くあった。

 愛媛県に住む池川博子さんは当時中学生であった。運動部の選手であったが、ある学校からの帰り、書店で見つけた私の本で星の世界を知った。そして高校生になった時、”第25回NHK青年の主張”で「未知の星を求めて、を読んで」と題して感想を堂々と述べた。
 その池川さんは一度だけ私の家を訪ねてくれたが、大変体格のいい女性であった。長い間文通も続いた。あれから30年が経ったが、今どうしているだろう?と思うことがある。きっと星のように美しく、純粋に生きていることと思う。
 
 星を発見するという事は科学である。その科学する精神が、多くの人に感銘を与え真面目に生きる手本となるならば、思っても見なかった社会への貢献であると思う。
 人生は出会いである。その出会いを大切にしなくてはならぬと思う。

(写真は池川さんがNHKからもらった弁論大会の参加記念賞)
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