”Comet Ikeya-Seki"と言う曲が在ります。
キューバ人で、ジャズの楽団に属するサックス奏者のホセ・カレヨさんが1965年10月、南半球の空に輝く彗星を見て、即興的に作曲したのがそれで、オーケストラ用に編曲された楽譜は、日本の二人の発見者に届けられました。
しかし曲は一度も演奏されることはありませんでした。

作曲から40年が経った2005年頃、日本から
或る調査団がキューバを訪れました。しかし当のカレヨ氏は4年前に亡くなっていました。私が託した手紙と彗星の写真は、彼の墓前にささげられました。
元の楽団の団長の好意で、カレヨ氏を追悼する演奏会がハバナ市の一番大きなホールで開催されました。ここでイケヤ-セキ彗星の曲が初演されたのです。
リズムの激しいジャズ音楽の中に、夜空を乱舞する彗星の姿が目に浮かびます。

(写真は切手になった池谷・関彗星です。)
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