太陽観測衛星SOHOや、リニア計画のプロによる本格的な彗星の探索の始まる前の、良い時期に発見された明るい彗星です。アメリカに住むヘールさんとボップさんが、それぞれ独立して発見したもので、世界中で観測されました。

 このころ、私はハワイに旅行し、ホノルルに向かう機上の窓から彗星を見ました。ハワイでは明け方、ホノルルの市街の上に堂々と輝くその姿が印象的でした。ヘール・ボップ彗星(1995 O1)は1993年の4月に発見され、2000年の2月まで観測されるという、大変息の長い彗星でした。

 最も地球に接近した頃には、肉眼で明るく見え、イオンの蒼い尾とダストの赤っぽい尾との二つに見事に分かれ、写真に撮ると、それらの特色のある尾が強調されて、とても美しいものでした。この彗星の発見を境として、プロによる本格的な宇宙の掃天が始まって、アマチュアの世界は次第に薄れていきました。
 
 この時点で「アマチュアの時代は終わった」として早々に敗北していく気の早い人がいましたが、それでも賢明な熱心家は明るい彗星を探し続けています。そして先年のマックホルツ彗星や岩本彗星のように、その努力は確実に実っているのです。彗星の発見は忍耐と、長い努力の一語に尽きます。

(写真は高知市上町の上空に輝くヘールボップ彗星)
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