あれはたしか2001年11月18日だった。最近はやや低調だった獅子座の流星群が沢山見えるかもしれない、との予想が出ていた。しし座流星群は過去1,000年近くも歴史のある流星群で、周期33年の「テンペル・タットル彗星」が母体です。
 1833年頃ヨーロッパで大出現を見せましたが、その後も時おり沢山の流星が見られるという事で、人気がありました。

 さて、2001年11月の出現です。1998年2月に近日点を通過したばかりの母彗星ですから、ある程度の出現が期待されて、天文台の講師三人が芸西に集まりました。
 すると夕方から様子が変です。輻射点のある獅子座はまだ東の地平線下なのですが、時おり赤い火の玉が飛んできて頭上を通過して行くのです。天文台を塹壕に例えるなら東から発射された曳光弾は、天文台の上を通過し、高知市のある西空に消えて行きます。中には二つ同時に飛んでくるものもあれば、頭上で赤い火花を散らして炸裂するものもあります。壮烈です!

 私たちはあまりの凄い光景に絶句して、しばらくながめていましたが、遂にミノックスカメラを取り出して、この明るい火球の一つの撮影に成功しました。明るさは半月に匹敵するマイナス6等級で、折から頭上に輝く有名な”すばる星団”の近くで消えました。流星群というものは期待してもなかなか現れないものですが、時にはこういった奇跡も起きるものです。

 しし座流星群は毎年11月18〜19日に見られます。そういえば、もうすぐですね。寒い季節ですが18日の夜半から19日の明け方にかけて、東の空を見ていてください。1833年頃のヨーロッパでの出現は1分間に数百個。まるで夜空の星が全部落ちてくるかと思う凄い光景だったそうです。貴重な写真も残っています。

(撮影は2001年11月19日午前0時半。超小型、ミノックス、スパイカメラで撮影)

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