わし座の南に見える美しい散開星団です。小さなコメットシーカーで見ていると「ボーッ」として彗星のように見えます。寒い冬の朝方捜索していて、思わず彗星か?と思って全身が暖かくなるのを経験しました。しかし、探しても探しても、見つからない日が続きました。若き日は彗星捜索の苦闘と感激で満たされていました。

 写真は芸西に60cm反射望遠鏡が完成してから「フアーストライト」ともいえる映像です。60cmF3.5は、星団を見事に微光星の群れに分解して見せました。F3.5と明るいので多少の収差が見えますが、五藤光学の三ヶ山氏の磨いた鏡面は見事です。そしてやがて世紀の大彗星「ハレー彗星」のキャッチに向かって前進していきました。60cm鏡と共に暮らした日々はあまりにも長く、そして充実
していました。私の人生の良き伴侶でした。

(写真は1981年5月8日、60cmで12分の露出。トライX 400)
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