写真は高知市上町の自宅3階屋上からの夕景です。昔「波の塔」という通俗小説があったように思いますが、これは珍しい”雲の塔”の情景です。波の塔は、一瞬にして崩れます。雲の塔は時刻と共にやや変形しながらも高くなっていきます。そして様々な幻想を呼びます。雲の右側に彗星の長い尾のようなピンク色の光芒が輝いていました。

 1965年10月21日、「池谷・関彗星」が太陽面を通過したとき、一瞬、尾のような紅い光芒が棚引きました。そしてその数日後、明け方の空に彗星の全景が浮かんできたのでした。この珍しい夕景は、いやがうえにも、あの時の情景を思い起こさせました。
 この彗星が再び帰って来るのは約1,000年先と言われています。彗星の核は、太陽面を通過する時、三つくらいに分裂しました。これらの核は、恐らく何年か何十年かの間隔を置いて、それぞれ独立した彗星として再び帰来することでしょう。

 去る1月12日には、高知県香美市の土佐山田町で、天文講演会が開かれました。香美市の生んだ歴学者「谷秦山」を顕彰する会でしたが、吉岡講師、宮地講師の後、私は「池谷・関彗星」の発見を中心に、彗星発見談義に興じました。
 講演会の日にはいつも意外な人と出会うものですが、今から遠く1960年、はりまや橋の近くのホールで私がギターリサイタルを開いた時、一番前で聞いていたという方にお目にかかりました。実に60年ぶりに「演奏会評」を聞くことができました。その方はその後、第7代目の「高知交響楽団」の指揮者を務めたそうです。その観客席に、今度は私がいたことになります。知らずに、、、、。

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