いつかのTVで、海のイワシの大群が天敵のサメ等から身を守るために、一つの球形の群団になって行動するのを見た。空の鳥も同じ事で、椋鳥の大群が数千匹、市街の空中で舞った。球形になったかと思うと、次は紡錘状銀河を思わす様な縦に引き伸ばした形となる。更に元の球形に戻ったかと思うと、今度は一斉に散らばる。そして扁平なUHOの様な形となって、しばらく大空に漂う。鳥のリーダーが号令をかけたとしても、こんなに正確に短い時間にそろうものではない。これは鳥にしかできない神技である。数千匹の鳥たちが、0.1秒の正確さで行動を一にする。次はどんな形を取るのか、ちゃんと心得ているのである。
 よく見ると、少し北にも同じ様な椋鳥の群があって、全く同じ様な行動をとっていることがわかった。

 昔は自宅の二階から見ると、高圧線にずらりと椋鳥たちが停まっていたことが良くあった。そして、ほどなく飛び立つ。いったいどこに行くのか。北の深い四国山脈の中に、ねぐらがあるのだろうか。そして天敵たちから身を守る訓練をしているのかもしれない、と思った。

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