1986年に回帰してきたハレー彗星は、北半球の空では必ずしも観測の条件が良くなかった。そのため私たちは度々南方の島に出張して観測した。中でも1986年の3月に、イースター島で見たハレーはすごかった。バリ島で見たハレーは、有名な南十字にかかっていた。孤島のイースター島では、奇怪なモアイの石像の上に輝いた。
ハレー彗星には永い歴史がある。過去一体何回この不思議な石像の上に輝いたのだろう、と思った。空は漆黒に暗かった。ハレ—から噴出したイオンとダストの二種類の尾が見事に二本に分かれた。原始の昔を思わす情景だった。もう文明の世には、昔のハレー彗星はいない。時々吹いてくる強い潮風に、まるでモアイが、口笛を吹いているように唸った。
ハレー彗星は大きな彗星の代表選手だが、実際には突然予告なしに現れる彗星に、巨大なものが存在する。中には多くの人が突然発見して個人の名がつけられず”日食彗星”とか”南の大彗星"とか言う変わったものもある。
それでは2019年にハワイで見つかった「アトラス彗星」はどうだろう。近日点通過まで2カ月以上あるので、明確には予想できないが、どちらに転んでも近年最大のホウキ星になることは間違いない。その頃(5月下旬)には、新型コロナウイルス騒ぎが、良い意味での、ホウキボシ騒ぎに転じていることだろう。昔は災厄を運んでくる、と言われたホウキボシも、今は幸せを運んでくる彗星であるかもしれない。
(写真はイースター島で見たハレー彗星。1986年3月)


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ハレー彗星には永い歴史がある。過去一体何回この不思議な石像の上に輝いたのだろう、と思った。空は漆黒に暗かった。ハレ—から噴出したイオンとダストの二種類の尾が見事に二本に分かれた。原始の昔を思わす情景だった。もう文明の世には、昔のハレー彗星はいない。時々吹いてくる強い潮風に、まるでモアイが、口笛を吹いているように唸った。
ハレー彗星は大きな彗星の代表選手だが、実際には突然予告なしに現れる彗星に、巨大なものが存在する。中には多くの人が突然発見して個人の名がつけられず”日食彗星”とか”南の大彗星"とか言う変わったものもある。
それでは2019年にハワイで見つかった「アトラス彗星」はどうだろう。近日点通過まで2カ月以上あるので、明確には予想できないが、どちらに転んでも近年最大のホウキ星になることは間違いない。その頃(5月下旬)には、新型コロナウイルス騒ぎが、良い意味での、ホウキボシ騒ぎに転じていることだろう。昔は災厄を運んでくる、と言われたホウキボシも、今は幸せを運んでくる彗星であるかもしれない。
(写真はイースター島で見たハレー彗星。1986年3月)


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