昨日は5月に明るくなる「アトラス彗星」を紹介しましたが、同じ日の3月24日に、C/2017 T2(PANSTARRS)を観測しました。近日点は5月4日に通過しますが、2017年に発見されて以来、明るく輝き、大変息の長い彗星です。
今は8等級でしょうか、間もなく7x50mmくらいの双眼鏡で見え出すかもしれません。
写真は70cmの反射望遠鏡で3分間露出したものですが、丸く白く光っているのが、中央集光部で、ホイップル博士が言う、いわゆる”汚れた雪だるま”の部分です。この白い光を核と捉える人がいるかもしれませんが、実際の核は鋭い恒星状で、この中に隠れています。昔、大型の望遠鏡で眼視的に観測した人のスケッチを見ると、コマの中の小さく鋭い核や、それを取り巻く複雑な模様が良く描かれています。
全光度は、この雪だるまの白い部分を取り巻く広い光芒全体で、ややグリーンがかったコマです。左の星より明らかに明るいです。彗星の光度は、周辺の恒星と比較して決定します。それでは上に見えている恒星と比較してみてどうでしょうか?中央集光部は、ほぼ同じ明るさですが、大きく拡散したコマ全体を集めると、上の恒星より明るくなります。
アメリカのE.ローマー女史は彗星観測の神様と言われた人でしたが、彗星の全光度という”化け物”を嫌って、いつも中心核の光度を測定して、小惑星流の単純な光度式で良く合うと言っていました。
m2=m。+5log⊿+5log r(位相角により変化します)
すなわち、地球からも太陽からも、その距離の自乗に逆比例して明るくなる式で、基本的にはごく単純です。こうしてローマーさんの活躍の後、彗星の光度の報告は、全光度(m1)と核光度(m2)とに分けられることになりました。
(写真は右下の明るい光芒が彗星.NIKON D-700.ISO 2500 3分間の露出)


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今は8等級でしょうか、間もなく7x50mmくらいの双眼鏡で見え出すかもしれません。
写真は70cmの反射望遠鏡で3分間露出したものですが、丸く白く光っているのが、中央集光部で、ホイップル博士が言う、いわゆる”汚れた雪だるま”の部分です。この白い光を核と捉える人がいるかもしれませんが、実際の核は鋭い恒星状で、この中に隠れています。昔、大型の望遠鏡で眼視的に観測した人のスケッチを見ると、コマの中の小さく鋭い核や、それを取り巻く複雑な模様が良く描かれています。
全光度は、この雪だるまの白い部分を取り巻く広い光芒全体で、ややグリーンがかったコマです。左の星より明らかに明るいです。彗星の光度は、周辺の恒星と比較して決定します。それでは上に見えている恒星と比較してみてどうでしょうか?中央集光部は、ほぼ同じ明るさですが、大きく拡散したコマ全体を集めると、上の恒星より明るくなります。
アメリカのE.ローマー女史は彗星観測の神様と言われた人でしたが、彗星の全光度という”化け物”を嫌って、いつも中心核の光度を測定して、小惑星流の単純な光度式で良く合うと言っていました。
m2=m。+5log⊿+5log r(位相角により変化します)
すなわち、地球からも太陽からも、その距離の自乗に逆比例して明るくなる式で、基本的にはごく単純です。こうしてローマーさんの活躍の後、彗星の光度の報告は、全光度(m1)と核光度(m2)とに分けられることになりました。
(写真は右下の明るい光芒が彗星.NIKON D-700.ISO 2500 3分間の露出)


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