日本には「天文3人組」というのが幾組もあって紹介してきたたが、外国の例では珍しい。写真は左からセカニア、ホイップル、マースデンのスミソニアン天文台の3学者である。車のバックナンバーに「Comets」と書いて走った。
 
 セカニアは北欧出身の天文物理学者。ホイップルは同じスミソニアン天文台にいて、彗星の物理的な研究に励んだ。彗星の「非重力効果」の提案者。1942年の11月に発見したホイップル彗星C/1942 X1は1等級の肉眼的彗星となった。戦時中の事で、小学5年生だった私は、夜中に2階の北の窓を開けると、青い炎の様な尾が、遠くの工場の異形な屋根の上に、立ち登っていたことを記憶している。太平洋戦での、連合軍の日本本土爆撃がありだした頃である。

 3人目のマースデン博士は余りにも有名。ホイップルの唱えた、非重力効果を1964年に回帰してきた「本田・ムルコス・パ彗星」に初めて応用し成功した。彗星の軌道計算に多くの成果を挙げたが、最初はE.リーマー女子の勤めるアリゾナ州の海軍天文台に、助手として入ってきた。「彼が来た時には、彼は天文の事は何も知らなかったわ」とリーマー女史が言ったという逸話が残っている。(長谷川一郎氏談)

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