奇怪な姿をしたドナチ彗星は1858年6月、フローレンスの空に現れた。近日点は同年の9月30日に通ったが、その時雄大にカーブした尾は40度に達した。写真で見ると左の冠座から、右の北斗七星まで、悠悠とまたいでいる。大きくカーブした尾がダストの尾「タイプⅡ」で、頭部から直線的に走っている細い尾がイオンの尾「タイブⅠ」である。
写真の星座の配列を見ているとやや不自然で、これは写真というよりスケッチではないか?と思われる。1858年頃は、銀塩の写真はあったと思われるが、超低感度の乾板が果たして暗い天体に使われたかどうか疑問である。1882年に太陽を掠める彗星群の一つ「セプテンバーコメット」が出現したが、その時にはアメリカのバーナードが写真に撮っている。
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