このところ大気の不安定な日が続き、星の見える日がありません。天体観測と10日以上ご無沙汰しています。早く夕焼けが輝き、夜は虫のすだく秋が待ちどうしいですね。気象衛星では全くの快晴ですが、カメラに写らない雲があって実際とは大違いです。こんなことでは現実には全く役に立っていません。昔の様に毎晩、じっくりと空を見上げて、観測に行くかどうかの判断を行っています。昔の人は、雲の流れる方向によってお天気を判断していました。高知県は北に四国山脈があるので気象への影響が大きかったようです。
 
芸西天文台では夏休みの特別な行事として、子供たちの望遠鏡の工作が隔日に行われています。主催は高知県文教協会です。完成した自分の望遠鏡で天体を見る。そこには未知なる月のクレーターの世界が展開する。土星の幻想的な輪が見える。これほどの魅力はありません。

廃物の老眼鏡の玉と虫眼鏡を組み合わせてコメットシーカーを作った昔と比べて何と恵まれていることか。しかし物資の無かった昔の人の研究心は旺盛でした。その研究精神が、やがて新天体の発見へとつながって行ったのです。

(写真は自宅の屋上から見た、ある日の夕焼け空です)

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