昨夜は激寒の下、惑星の観測会が芸西天文台で行なわれました。快晴でよくみえました。口径が70cm300xですと、なかなかシーイングのよい晩に出遭えません。西の地平線に低い土星の模様や衛星のタイタンが辛うじて見えていました。
 
 観測が終わってから急遽「サイン会」になりました。参加した子供たちの母親数人です。この日、ヨーガを教えに行っていた家内の会員(主婦)からも、4冊サイン本を頼まれてきました。「新:未知の星を求めて」は、星を観測する専門の人達より、むしろこうした専門外の人達に、多く読まれていることを感じました。
 余談ですが、初版では、大都会で生活する若い人達からの手紙も多くありました。ある高知市出身の女性は、かつての南海大震災で幼い弟を失なったそうですが、夏には良く鏡川に行って、一緒に遊んでいた、と言います。ある時、彼女から弟さんのお墓の土と、幼なかった弟への手紙がおくられてきました。
 彼女の希望どうり、鏡川の沈下橋から川の流れに向かって投げました。北風の冷たい冬の日の午後でした。私は無心に拝みました。

 1966年発行の本では、こんなエピソードがたくさんありました。その女性が、久しぶり
に帰省して芸西天文台の観測会に参加したことがあります。もう30年にもなりますが、正に奇跡の邂逅(初対面)でした。初版本では、こんな思いがけない出来事を沢山生んでくれました。その奇跡の本の復刊に、心から感謝しています。

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