バーナード博士の彗星

 アメリカの天文学者バーナードは若いころはコメットハンターであった。1882年の9月に太陽に接近してきたクロイツ族の彗星(セプテンバーコメット)をつぶさに観察した。そして多くの珍しい現象を発見したが、彗星も生涯21個の発見に成功している。

  マースデン氏の彗星カタログによると、すでに大昔に見失われたと思われるD/1884 O1が
あった。セプテンバーコメットから3年後にバーナードが発見したもので、近日点は同年8月16日に通過している。4ヶ月間観測されて、周期は5.4年を得ている。しかし、それ以来一世紀以上にわたって、消息がつかめず、消えた彗星としての"D"の符号が頭につけられてしまった。
 何とか偉大なバーナードの業績を知りたい。彼の発見した彗星を一個でも観測したい。その願いがかなったのか、2006年になって、行方不明中のバーナード彗星が100年以上の歳月を経て現れたのである。それは先に述べた D/1884 O1である。2006年7月26日、芸西天文台の60cm反射鏡の中を、足早に北上して行くバーナード彗星を私は見た! これぞ偉大なバーナード博士の魂だったのである。

(写真は2006年7月26日、60cm反射望遠鏡で10分間の追跡、Tマックス400フイルムD-19現像)

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