いま最も明るくかがやいている「おおいぬ座」の一等星シリウスの伴星の撮影に成功しました。古くからお付き合いのある神奈川県の石橋力さんが撮影したもので、シリウスの輝星のすぐそばの白い矢印の先に点として小さく輝いています。8等星ですが、シリウスの巨光の陰ですから、写真でも眼視でも確認が極めて困難です。
 去る2月18日の芸西での観測会で、私は70cmのカセグレン300xで眼視的に見ました。参加者の一般の方にはなかなか見えませんでしたが、慣れれば見えます。藤井旭さんの「天文年鑑」2022に詳しい軌道図が出ていますので参考にしてください。

 シリウスの伴星は100年近い周期でシリウスを回っていますが、その楕円軌道では今が一番
主星から離れて、観測に都合がいいのです。無論シリウスも伴星との重心を中心に回っていますから、主星のシリウスもわずかに揺れているはずです。この小さなブレを観測して地球から遠くにある恒星界での惑星の存在を確認することもあります。つまり、他の恒星での太陽系の発見です。

(写真は石橋力氏提供、矢印は関作成)

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