永いこと天体観測をやっていると、いろんな珍らしい天体現象に遭遇するものです。「池谷・関彗星」を発見して4年後の1969年4月19日、自宅中庭の「物干し天文台」に上がってみると、夕空に三日月がこっとりと、スバル星団の中に入っていました。急いで35mmカメラを取り出して、22cm反射鏡の接眼部に取り付けて撮影を行いました。30秒の露出です。

 このころは22cm反射望遠鏡(小島鏡)の時代で、本格的な写真観測を始めたばかりでした。
1965年10月の「池谷・関彗星」の時は、15cmの反射経緯台を北に60度ほど倒して急遽即席の赤道儀を設定し、手動ガイドで撮影しました。今の芸西と違って、いろいろと工夫したことが懐かしいですね。それだけに忘れられぬ思い出となりました。


(1969.4.19 20h00m EXP=30秒  高知市上町の自宅にて、関勉)

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