第二次大戦中は、たくさんのアメリカのスパイが日本に送り込まれた。そのスパイの活動の恐ろしさを伝えた映画に「あなたは狙われている」という映画が製作されて、日本各地で上映された。私はそのころ小学の上級生であったが、何度か映画館に足を運び観覧した。非常なスリルとサスペンスに富んだ映画で、恐ろしい場面では、思わず椅子の下に隠れた。スパイの巧妙さや恐ろしさを余すところなく伝えたもので、そのころの映画としては時局柄、最高の傑作だったと思う。

 映画の中では日本の東海岸で、スパイが砂を採集して、サンプルの砂と比較している場面があった。風船爆弾は成層圏に近い高空を約2か月に渡って、偏西風に乗って旅してアメリカ大陸に到着するわけだが、その間、徐々に水素ガスが抜けて風船の高度が下がってくる。そんなとき砂袋を落として軽くして一定の高度を保つように設計されていた。アメリカではその落とされた砂の質を調べて、同じ砂のある海岸を風船爆弾の発射基地と見定めていたのである。この様な、巧妙で奇想天外な風船爆弾を発明したのは一体誰だろう?
 それには横須賀の陸軍技術研究所にいた将校で、天文家でもあった、ある人物の顔が浮かんでくるのである。それは、やはり宇宙を知る天文学者の発想だったのである。

 一方、高知市の製紙工場では1945年の4月、南から低空で侵入してきたB-29の焼夷弾攻撃を受けた。その1発が「関製紙工場」の釜場の屋根に大穴をあけて落下したが、日ごろの、町内での防火訓練宜しく消し止めた。しかし、それから3か月後の、B-29十数機による暁の大空襲によって、上町の工場はすべて消失した。この時、関製紙工場の地下室から、正体不明の白骨死体が出てきたが、該当者はいなかった。父は前に忍び込んだスパイの「タナベ」ではないか?と言っていたが、それから20年後の平和な時代に、事実が判明する時が来る。

(写真は和紙を2枚重ねて出来た試作風船。直径は約5mあった。)

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