仲秋の名月のころはどちらかと言うと、お天気の悪い時期で、雲の多い中に名月を仰ぐことが多い様に思う。しかし旧暦の15夜には、いやと言うほど晴れて、煌々と光る満月を見る事が多い。私の好きな曲に滝廉太郎の「秋の月」という歌曲があった。

 ♪ 光はいつも変わらぬものを
     ことさら秋の月の影は 
       などか人にもの思わする
         などか人にもの思わする ♪
      嗚呼鳴く虫も おなじこころか ああ鳴く虫も同じ心か
        声の かなしきー   ♯

 20歳台で世を去った若き天才、滝廉太郎の最後の作品であると言われている。折から秋の満月は、広い庭のかたすみにある欅(ケヤキ)の木の梢にあった。

 この曲を口ずさみながら、ギターをひいた若き日のことが、ふと思いだされた。


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