もう晩秋なのに、ここ高知市では予報に反して、連日、真夏の様な気温の高い日がつづいている。今日の気温は、最高28度あり、冷房を使っていた。 雲もそうだが、昔から「天気予報は当たりにくいもの」とされてきた。しかし戦後は気象衛星が日本列島を、空から監視するようになって、もっと正確になった。しかし、実際の天象と予報は半日から1日くらいのズレが起こる事が多かった。高知県では、予報より実際の現象が先んじてたのである。従って我々天文家は、常に、それを意識して天体現象を観察した。
昔、銚子地方気象台に「林」さんと言う予報官がいた。彼は非常に熱心な予報官で、毎日朝早く起きて、星空を眺めて、自分の下した予報が正しいかどうかを判断していた。そのために夜空の星座を覚える必要があった。
ところがある日、快晴のはずなのに明け方の空の一角に長い雲が浮かんでいた。予想外の現象である。しかし、それは地上の雲ではなく、「ウイルソン・ハーバード」と言う、新彗星の突然の出現であった。彼は、日本での最初の発見者となって、翌年「日本天文学会」から名誉ある天体発見賞の表彰を受けた。熱心に夜空を観察していたために、思いがけない功績が飛び込んできたのである。
今の予報官に、このような熱心な人がいるだろうかと、時々思う。ウイルソン・ハーバード彗星(1961 O1)が出現したのは、1961年7月25日で、その3ヶ月後に私の彗星1961 T1が出現した。林さんとは1962年5月の日本天文学会での式典でご一緒した。
(写真は自宅から見た秋のサバ雲)


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昔、銚子地方気象台に「林」さんと言う予報官がいた。彼は非常に熱心な予報官で、毎日朝早く起きて、星空を眺めて、自分の下した予報が正しいかどうかを判断していた。そのために夜空の星座を覚える必要があった。
ところがある日、快晴のはずなのに明け方の空の一角に長い雲が浮かんでいた。予想外の現象である。しかし、それは地上の雲ではなく、「ウイルソン・ハーバード」と言う、新彗星の突然の出現であった。彼は、日本での最初の発見者となって、翌年「日本天文学会」から名誉ある天体発見賞の表彰を受けた。熱心に夜空を観察していたために、思いがけない功績が飛び込んできたのである。
今の予報官に、このような熱心な人がいるだろうかと、時々思う。ウイルソン・ハーバード彗星(1961 O1)が出現したのは、1961年7月25日で、その3ヶ月後に私の彗星1961 T1が出現した。林さんとは1962年5月の日本天文学会での式典でご一緒した。
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