ここ高知市では寒波来襲で、夕方から氷点下の気温になりました。明日の早暁はマイナス5度くらいに下がるでしょう。
 かつて彗星の捜索に熱中していた頃には、このような寒さは、ざらにありました。午前3時から6時までドームのない野外で15cmの自作のコメットシーカーにしがみつく様にして、捜索に励みました。若き20歳代です。しかし10年間やっても何の収穫もありませんでした。そして敗北しました。

 今考えて見ると敗北した3年間が、私の人生にとって最も重大な時期でした。敗北しても彗星発見の夢は常に私の脳裡を往来していたのです。 この寒さがあの頃の自分の事を想い出さしてくれました。彗星ばかり見つめた日々。それは私にとって、最も充実した夢のある人生でした。

(1965年10月の、イケヤ・セキ彗星を発見した自作の9cmコメットシーカー)

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