高知市でも比較的遅い桜の満開です。高知市の中央を流れる2級河川の鏡川ですが、台風の時期には度々大きな水害を出しました。堤防ができてから、鏡川から水が溢れることはなくなりました。
 「鏡川」の名称の由来ですが、県外から来られた多くの人は、鏡のように美しく澄んだ川、と解釈しているようですが、実はそうではなく、川が四国の山奥から発して高知市内に流れ込むまでに、山の中で、まるで女性の使う手鏡のように曲がっていることから来た名称です。水は美しく、昔は坂本龍馬も泳いだそうです。そして戦前のロサンゼルスオリンピック大会で水泳の1500m自由型で優勝した北村選手も、子供のころ、この鏡川の河童だったそうです。
 私も幼い頃からこの川で水泳に親しみ、小学校からは体育の時間に、水泳のために鏡川に通って授業を受けました。その数十年後、私はマスターズの水泳選手になり、代々木のオリンピックプールで、大先輩の北村久寿男選手と遭遇しました。彼は1500mの長距離選手で、私が「泳いでる時に何を考えていますか?」と質問すると、「何も考えていません。ただ無心に、泳いでいるのです」と応えました。

 そうです!彗星の捜索もおなじ心です。観測中は、常に無念無想でさがしています。そうした邪念のない純粋な心の時、突然発見と遭遇するのです。大成する為には、何事も同じだと思いました。今は各地に室内プールが出来て、冬でも練習できますが、昔は四季を問わず、冷たい川で練習したものです。何か大成するためには、常識を超越した努力が必要なものです。


スキャン
にほんブログ村 科学ブログ 天文学・天体観測・宇宙科学へ
にほんブログ村