明治31年2月、立春のころの静寂な夜中。突然、天地が崩れるかと思われる様な大音響と、昼間のような明るさの中、ここ高知県香美郡香北町の農家に隕石が落下した。隕石は直径6cmほどの珍しい石質隕石で、当時の五藤光学の五藤斉三氏一家が大事に保管している。

落下当時、この隕石を五藤氏は拾得者から買った。当時の土陽新聞(高知新聞の前身)に「石を30円で買う大ばか者現る!」と報道されたという。その後高松で戦災に遭い家は焼失したが、隕石は奇跡的に焼け跡から発掘されたという。

1980年頃だったと思う。五藤氏は落下地点に記念碑を建設して香北町に贈った。写真は2010年頃、調査隊が来て撮影したものである。隕石は五藤家で私が撮影した。記念写真には東亜天文学会の山田義弘理事長や、世界的に有名な軌道計算者の、故・村岡健治氏もいる。向かって前列右の端は品川征志氏で、日本で最初にパソコンを使って、彗星の軌道計算を試みた人。

調査団はこの後、高知市桟橋通りに落ちたとされる、幻の「高知隕石」の現地調査に向かった。

(隕石落下地点での記念撮影は藤井旭氏)
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