天空をパトロールして小惑星を探索していると、イメージとして彗星か小惑星かの判別に苦しむものもあります。考えてみると小惑星と彗星は親戚関係と言えないこともないのですから、小惑星から彗星に変身することもままあります。

 添付した写真は、1990年12月20日に芸西天文台の60センチ反射望遠鏡で発見し確定した小惑星(19161)Sakawa ですが、明らかに彗星状にほんのりと滲んでコマがやや拡散しています。この状態がもう少し顕著になれば彗星として登録されたでしょう。
 芸西で発見した多くの小惑星には、このようなイメージの天体が沢山あります。他の恒星と違って、明らかに幽かなコマらしい光芒が広がっています。しかし彗星か、小惑星かの判定は微妙です。簡単に断定できません。

 添付した写真は「かに座」に17等星として発見したもので、1枚のフイルムに2重撮影することによって、太陽系の天体としての運動が認められました。いずれどこかの天文台で彗星としてのわずかな活動が確認されるかもしれません。

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