私は、昔からショパンのピアノ曲が好きであった。中でも円舞曲集は、幻想的な美しさと共に哀愁がこもって大好きであった。ここに楽譜で紹介した作品69-2は、イ短調の旋律の美しさと共に、リズムに哀愁がこもって、何回聞いても聞きあきることが無かった。やさしく純粋な、女性の愛情さえ感ずる。若いころにはこの曲から、理想の女性の姿を想い浮かべた。そしてギターで演奏した。
 ショパンの曲は旋律に飛躍が大きくて、音域の狭いギターでは弾けなかった。しかしこの曲は何とかギターの音域内に収まり、ターレガや、アルメイダの名ギタリストによってギターに編曲されている。

 クラシックギターの歴史はピアノより古い。打楽器のピアノがまだなかったころ楽聖バッハは、チェンバロを使って、アンサンブルを組み演奏した。ベートーベンはギターの事を「小さなオーケストラである」と言った。この本当の意味のわかる人は余程音楽に精通した人であろう。ギターの特殊なテクニックによる演奏は、オーケストラに匹敵する多彩な表現力を持っている。昔、楽聖バッハは多くの曲をリュート(ギターの同系統楽器)のために作曲した。有名なニ短調のシャコンヌは、リュートの為の作品ではないか?との説もある。バッハの曲は、どの楽器でも演奏できる、と言われている。一生に一度はこの名曲を演奏したいと思っている。
 イントロダクションの、重厚な和音が響いたとき、ああ「勝負あった」と思う。


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