天界の中で、すばる星団ほど美しいものはない。子供のころ、長い夏が過ぎ、そして短い秋が終わる頃、いつも東の空に輝くスバル(プレヤデス星団)をみた。

それはまるで蛍かごでも見るように美しく印象的であったが、星の名は知らなかった。いま芸西天文台で観測していると、スバルが東天に高くかがやいている。

写真は、前の60cm反射望遠鏡で撮影したもので、長時間露出すると、恒星を包む蒼いガス星雲が描かれて、とても美しい。今の70cmは視野が狭く(20分の一位)このような美しい天体は撮影できない。高倍率で惑星を観望するのみで、ニックネームは「うどの大木」である。即ち大きいだけで役に立たない。

スバルは若い頃肉眼で10個かぞえた。普通は「むつらぼし」の和名が示す通り6~7個である。スバルを題名とする歌があるらしいが、私は知らなかった。沖縄では、スバルのことを「むりかぶし」と言うらしい。石垣島天文台の望遠鏡のニックネームである。芸西で発見した小惑星(13981)に、私は「Murikabushi」と命名した。

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