台風10号通過後の青空に浮かぶ夏雲です。
 ここ高知市は大した影響を受けなかったのですが、台風去って秋を呼ぶ見事な碧空が展開しました。
 昔は良く「暑さ寒さも彼岸まで」と言う、諺が使われたものですが、今では地球温暖化の影響で、このことは必ずしも通用しなくなっています。まだまだ夏の暑さはつづきそうですが、朝夕の空気がひんやりとしてきたのは流石です。これから天体観測のシーズンの到来です。

 1950年8月10日、自作の口径10cm25倍の反射式コメットシーカーを携えて、朝の1時に起床し、明け方までの東天を、延々3時間にわたって捜索したすがすがしさは忘れられません。その間、幾多の散開星団や球状星団。それに彗星によく似た朦朧たる星雲を観測し胸を躍らせました。彗星の捜索こそ、宇宙のあらゆる天体を良く知る方法だと思いました。突然飛んだマイナス等級の大火球もわすれられません。このような努力が11年続きましたが、待望の新彗星は現れませんでした。それは初秋の空に浮かぶ遠い雲のような存在でした。

IMG_5007
にほんブログ村 科学ブログ 天文学・天体観測・宇宙科学へ
にほんブログ村