折角の名月ですが、この時期はお天気の悪いころで、なかなか晴れてくれません。今まで仲秋の名月を鑑賞したという思い出は極めて少ないです。
 もう半世紀も昔になりますが十六夜(いざよい)に、月の名所「桂浜」で名月を鑑賞したことがあります。折から拡声器で流れてくるベートーベンのソナタ「月光」のリズムに合わせて、東の水平線から、徐々に登って来る月は見事でした。
 桂浜の松並木に影を落とす月の姿も、おぼろげで見事ですが、今は町全体が明るくなって昔の様な詩的情緒のある影の光景は見られません。

 添付した写真は、中秋名月の9月17日に、自宅の屋上から撮影しました。久し
振りに見る明月で、じっと眺めていると様々な昔の思い出が浮かんできました。
 子供のころ自宅の前の道路に立って、東の町の屋根の上に登って来た赤い、お化けの様な大きな満月の姿は忘れられません。月に煌々と照らされたおぼろげな道路の光景も良い。
 誰の作詞だったか、こんな詩を思い出しました。
 
 ♪ 月影の細道を歩きながら
     水色のハンカチに包んだささやきが
       いつの間にか夜霧に濡れて
         心の窓をとじ忍び泣くのよ ♯
 
 そう! 藤浦光と高木東六の「水色のワルツ」だったね。

IMG_5027

にほんブログ村 科学ブログ 天文学・天体観測・宇宙科学へ
にほんブログ村